奈良県奨学会  養徳学舎  OB会ホームページ


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趣意書


養徳学舎平成大修理募金趣意書


 東京都文京区小日向−そこに我々の青春の学び舎である養徳学舎は、今も往時の姿のままで佇み、血気に満ち、将来を模索する多くの舎生諸君に、勉学と安らぎの場を提供しています。
 しかしながら、現在の養徳学舎はその建設から50年余りが過ぎ、時の流れとともに建物・施設の老朽化が深刻に、しかも確実に進行しています。
 現状の養徳学舎のままでは、舎生諸君が安心し、快適に勉学に励むことができないどころか、最低限必要な基礎的な生活環境さえ提供できない施設となりつつあります。
 このままでは、多くの舎生がここを去り、いずれは入舎を希望する者もなくなり、結果として、私達が貧しいながらも共に住まい、夜を徹し夢を語り合ったあの素晴らしい学舎生活をこれからの若者に伝えられなくなる、−そんな大いなる危機がすぐ間近に迫っていると言えます。
 顧みますと、我々OBは、伝統ある学舎に育まれ、巣立ったお蔭で世間に恥じない社会人として生きてくることができました。誰もが、「いつかはあの養徳学舎に、何かしらの恩返しをしたい」、そう思い続けてきたはずですが、学舎自体が朽ち果てた後では、その機会は再び訪れることはありません。
 そこで今般OB会有志が相集い、かかる危機的状況を打開すべく、募金活動を企画しました。
 ご承知の通り養徳学舎は、大正7年に当時の山田三良東大教授が、県下出身の有為な人材を育成するためにと、広く有志の浄財を募り創設願いましたが、木造ゆえに昭和32年に消失。代わって県が舎生の窮状を救うために突貫工事で現学舎を建設し、翌年開所してくれました。従って現学舎は、県の施設ではありますが、この度の大修理をすべて県に依存することは、極めて厳しい県財政の緊縮状況下にあっては到底許されるべきことではありません。
 そこで我々は、募金の浄財を全て県に寄託し、県として可及的速やかに大修理に着手願うよう強く働きかける所存であります。
 個々の募金の多寡は問いません。しかし我々の青春時代の記念碑として募金1,000万円の目標金額を掲げ、その必達を期することといたしました。何卒養徳学舎OB諸兄の情熱のこもったご賛同を心からお願い申し上げる次第であります。


平成18年1月20日
財団法人奈良県奨学会養徳学舎OB会
会長 有山雄基